MOTHER

空が泣く理由は　僕には分からない
無彩色の世界を　冷たい雨が打つ

思い出すのは　無邪気な君と
その手を引く僕の　むかし話
だけど見えない　顔が見えない
壊れた夢だ

僕等が選んだ未来　それは残酷な
取り返しのつかない過ち　もう戻せない
救いなんてない　永久に　覚めない悪夢のように

記憶の中　空は　燦然と煌めく
月が満ちる夜の　誓いを果たした　その先は
君のいない世界　熱も　色も失ったまま

記憶に僅か　色鮮やかに
語らうのは　いつかのキミとダレ
音が聞こえる　何が聞こえる
ノイズが走る

今僕にできること　この選択が
みんなのためになると信じてる
もう怖くない　だから逃げない
それでいいよね
　
これは君と　『僕』が『僕』になる前の
傷痕のように　消せはしない　記憶の残滓
器に遺った想い　言葉を再生する

たとえいつか　僕が僕を忘れても
憂う事はない　信じているから　その時は
僕の傍にいて　そして　君の手で終わらせて

最期に観た空は　燦然と煌めく
月の無い夜に　流れた星に願い紡ぐ
君の生きる世界　どうか　鮮やかなままでいて

『心から　君の幸せを　願う』